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2006年6月11日

釣れない釣師のボヤキ節

060611

 「アブレ」、「ボウズ」、「オデコ」。なんと悲しい響きだろうか。あまりにも悲しすぎる言葉のため、最近は婉曲的に「玉砕」とか「撃沈」とか表現する人も少なくない。が、いずれにしても結果は同じ。魚を釣りに行ったのだから、釣れなければ釣りではない。
 1本でも釣れれば釣れたことに変わりはないのだが、ゼロとイチの差は果てしなく大きい。特に遠征釣りの場合は、期待が大きいだけにそのショックの大きさも倍加する。本来、遠征釣りの宿での仲間との夕食は、その日の釣り談義に花が咲き、大物を仕留めた釣師は特別に美酒に酔いしれる。ところが、一人でもアブレの人がいると、今ひとつ盛り上がらない。釣れない釣師があまりにも哀れであることを、釣れた釣師もよく知っているからだ。遠征釣りの場合、高価な大物用タックルを買い揃え、高い旅行費用をかけ、仕事を休んで会社に迷惑をかけ、時には妻から後ろ指をさされてまでして来た釣り場だ。それで結果が報われなければ、あまりにも悲しすぎる。
 嗚呼、今日も釣れない釣師のボヤキ節が、どこか遠くから聞こえてくるような気がする。しかし、それでも行くのだ。神を信じ、いつか大物が釣れすぎて、笑いが止まらない日を夢見て。
(写真は、巨大魚を夢見、意気揚々と出港する、与那国島、太郎丸。)

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